職場内の人間関係が悪くてストレスがかかっている
利用者さんとの関係に悩むこともありますが、職場内の人間関係で悩むこともあり、ストレスを感じます。
利用者さんとの関係が良くても、職場内の人間関係が悪いと仕事がとてもしずらいです。何人かでチームを組んで働くこともあり、嫌な相手と接することもあります。人間関係が上手くいかないと困ったときに相談したり、助けを求めることも難しくなります。
さらに介護職は様々な職種の方が転職してくることが多く、年齢や雇用形態も人それぞれです。そのため、お互いに意見が食い違うことも多くあります。
また、介護施設では、看護師やケアマネなど他の職種の方も働いていることから、その人たちとも上手に連帯が取れないとストレスになるでしょう。
介護職の人に多い「燃え尽き症候群」
私は実際に福祉の現場で働いているとき、オフの日にも利用者のことをいつも考えていて、無気力状態になりバーンアウト(燃え尽き症候群)になった経験がありました。
今でも人との関わりの中で影響を受けすぎて辛くなったり、相手の気持ちを読みすぎたり、自分よりも他人の気持ちをまず考えることが自然になっていたりする傾向があります。
介護職の人が陥る燃え尽き症候群についてや、対処法をご紹介します。
「燃え尽き症候群」の主な症状
一般に燃え尽き症候群とは、頑張って取り組んでいた仕事などに対し、突然やる気を失い、燃え尽きたかのような精神状態になることと言われています。
出現する精神的な症状は…
・自信の消失
・何事も事務的な対応になる
・イライラした態度になる
・慢性的な疲労感
などがあります。介護職の方が燃え尽き症候群になると、利用者さんに対しても、感情のないロボットのような接し方になったり、逆にあからさまに不機嫌な態度を取ってしまうなど、仕事中の感情を自分でもコントロールできなくなります。
ストレスがたまり、精神的にいっぱいいっぱいになってしまっていることから、攻撃的になったり、逆に感情を切ってしまうことで、無意識に自分を守ろうとしていると考えられているようです。
介護職で「燃え尽き症候群」になりやすい人の特徴
燃え尽き症候群になりやすい人の特徴としては…
- つい頑張りすぎてしまう
- 優しい人
- 責任感が強い
- 理想が高い
- 仕事的に休めない
燃え尽き症候群になる方は、真面目な人が多いです。責任感も強く、自分の中に高い理想があるので、それを実現させようととても努力していることでしょう。
そのような方は、ストレスを感じていても、精神的や肉体的な限界を超えて頑張りすぎてしまうことがあります。ある日、なにかのきっかけでふと糸が切れてしまうのです。
また、介護職では先述したとおり、人間関係で悩むことや、高く評価してもらえないこと、人手不足で休めないというようなストレスが多くあります。そういったストレスが続いた場合も、燃え尽き症候群を発症しやすくなります。
「燃え尽き症候群」にかかってしまったときの対処法
それでは、介護職の方が燃え尽き症候群になってしまったとき、どのように対処すれば良いのでしょうか。
一番大切なことは、燃え尽き症候群になってしまい精神的な症状がでているときは、無理やり頑張り続けようとしないことです。燃え尽き症候群になる人は、つい頑張りすぎてしまう人や、頑張れないことが悪いことのように感じてしまうかもしれませんが、けして自分を責めないようにしましょう。
心が回復するまでよく休養をとることが大切です。できるだけストレスをなくし、休養をとっても回復できないときは、休職を考えたり、メンタルクリニックなどで専門家のアドバイスを受けたりする方が良いでしょう。
燃え尽き症候群は頑張りすぎてしまった人が陥るものです。頑張ってきた自分を責めないで、今までの自分を労ってあげるように心がけてみましょう。
ストレスを感じた時にできる対処法
『それはあなたの良いところであり、強みでもある!』。
これは介護職時代の上司が私にかけてくれた言葉でした。今これを読んでいただいている方に、この言葉をそのままお伝えします。
中には、当時の私のように『自分の性格が嫌だから変えたい』と思われているかたもいるかもしれません。
しかし、そのままで大丈夫!大切なのは、そのままの自分でも無理なく心地良くいられるように、生活や環境を整えることです。ストレスを感じたときにできる対処法をご紹介します。
自分のタイプを受け入れる
まずはこのような自分のタイプを知り、受け入れることです。私も繊細で傷つきやすい性格を変えたいと思っていましたが、変えようとすると上手くいかなかった経験がありました。
今は、一見弱みだと思っていることでも強みになると知っており、自分の性格を個性にして生きることを大切にしています。
例えば、繊細な私が書く文章を見て共感してもらえることが多かったり、人の痛みに心から共感することができることも強みとして発信活動を行うことができています。
「あなただからこそできることがある」
性格を変えることを考えるより、こっちを考える方がわくわくしてきませんか?そのためにもまずは自分のタイプを受け入れて、そのままでいいと思うことから始めてみましょう。
コミュニケーションが取れる環境を作る
次に、信頼できる人との会話です。自分が分からなくなっている人は、おそらく自分の考えを発する機会が少なくなっており、利用者の課題などを1人で抱え込んでる場合が多いかもしれません。
私も当時は相談したくても、『上司は今忙しそうだな…』など相手のことを考え過ぎたりして、なかなか相談できない状況を自ら作り出していたこともありました。
また、信頼していた先輩が産休で抜けてしまい、気が付いたら相談をあまりせずに1人で抱え込んでいました。
最終的には上司に当時の悩みを相談したところ、上記の『これはあなたの強みだよ』などの言葉を聞くことができ、相談できて良かったなと思っています。
まずは信頼できる人に考えや想いを話してみることで心が軽くなることもあります。相談が満足にできていない状況の人は、日ごろからのコミュニケーションが少なくなっているかもしれません。
これは福祉業界だけではなく全てに当てはまりますが、人の内々に抱える想いはコミュニケーションを取らないとなかなか見えないことが多いです。
特にほう・れん・そう(報告・連絡・相談)が大切な福祉分野は、一緒に働く上司や環境は何より大切になってきます。
積極的に、自分の考えを伝える機会を設けることで、コミュニケーション不足は解消されるでしょう。
心地良い集めをする
そのままの自分でも無理なく心地良くいられるように、自分のタイプを受け入れて、コミュニケーションが取りやすい環境を整えてから次に大切なことは、”心地良い集め”です。
- あなたにとって心地良いものは何なのか
- 誰といると心地良いのか
- 無理しないようにするためには何が必要なのか
をぜひ考えてみてください。その逆もセットで考えてみても良いかもしれません。
例えば私の例を挙げると…
- 気を遣わない人と働きたい
- 自分のタイプに合った仕事をしたい
- オフィスに居ると心地よくないのでオフィス以外で働きたい
- 昼ごはんはコンビニ弁当などで済ませたくない
- 板挟みされると辛い
などを考えていました。このように何が心地良いのか、何が心地良くないのかをざっくりで大丈夫なので、この機会に知ってみましょう。以下からの項目にも”心地良い集め”のヒントがあるかも。