「〜だわ」と「〜だは」の意味は?
日常会話で使うことも多い「〜だわ」という言葉。「美しい花だわ」「知ってる人だわ」といったように女性の言葉として使われることもあれば、「今日も仕事が山積みだわ」「ごめん、先約があるんだわ」といったように男女問わずに使われることもあります。
そもそも「〜だわ」とは、断定を意味する「〜だ」に「わ」がついたものです。「〜だ」と断定すると言葉が強くなりすぎるため、それを柔らかくするために「わ」をつけていると考えられます。「〜だわ」は柔らかな断定を意味すると言えるでしょう。
ちなみに「〜だわ」の他に「〜だは」と書き記すこともありますが、同様の意味で用いられていることがほとんどです。どちらが正しい書き方なのかは後述するので参考にしてみてください。
「〜だわ」と「〜だは」はどこの方言?
「〜だわ」は、名古屋で生まれた方言だと言われています。名古屋で使われる場合、「〜だわ」の「わ」は低い音で発音するのが一般的。こうすることで女性的な響きがなくなり、男性も使いやすい言葉となりました。
名古屋弁として使われていた「〜だわ」が徐々に全国に広がり、共通語として認識されるようになったようです。ちなみに「〜だわ」は北海道でも昔から使われてきたとも言われています。
北海道で使われていた「〜だわ」が東京に伝わり、やがて全国に広がったという説もあります。このように、「〜だわ」の発祥にはいろいろ説があることがわかります。
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「〜だわ」と「〜だは」はどちらが正しい?
スマホやパソコンで文章を書くときに「〜だわ」と「〜だは」のどちらが正しいか迷うことがあるかもしれません。一般的に「は」は単語同士をつなぐ言葉として用いられます。そのため、語尾に「は」と使うのはおかしい表現方法になります。
「こんばんは」や「こんにちは」は語尾に「は」が使われていますが、これは「今晩は〜です」「今日は〜です」から派生した言葉。例外的なものであると捉えましょう。
「〜だわ」と書き記すのが正しいので、メールなどを打つときには「〜だわ」を使うようにしてください。
「〜だわ」と「〜だは」に似た語尾3選!
「〜だわ」に似た語尾はいろいろあります。何気なく使っている語尾も多いのではないでしょうか。それぞれについて詳しくチェックしておくことで言葉に対する理解を深めていきましょう。
① 〜だわね
「〜だわね」は「〜だわ」から派生した名古屋弁と言われています。相手と会話をしているときに協調を意味したい場合に使われることが多いでしょう。「〜だわね」と言うことで柔らかな表現にできます。
② 〜だわさ
「〜だわさ」は江戸っ子がよく用いる語尾として知られていますよね。名古屋弁の「〜だわ」が東京に伝わり、江戸っ子の間で「〜だわさ」と使われるようになったのではないかと言われています。
時代小説などで江戸が登場すると「〜だわさ」という語尾が使われているのをよく見かけます。時代小説を読むときは、そういったところも注目してみると面白いかもしれません。
③ 〜だわな
「〜だわな」は名古屋弁として使われている他、丹後弁や但馬弁でもあると言われています。丹後弁とは、京都府北部にある丹後地方の方言。一般的に知られている京都弁とは異なるイントネーションになっています。
但馬弁は兵庫県北部にある但馬地方の方言です。但馬弁は愛知県東部でも使われることがあり、名古屋弁との繋がりがあるのかもしれません。