妊婦さんの便秘というのは、みんなが経験することなのだから、それほど心配しなくても良い、という人もいます。
しかし最近では、妊婦さんの便秘による胎児への悪影響があるのではないかという人も出てきています。
一体妊婦さんの便秘が胎児にどのような影響を与えるのでしょうか?!
最近の研究でわかってきたことは、胎児の腸内環境というのは、母体の腸内環境を受け継ぐ、ということです。
羊水で守られている子宮の中は完全に無菌状態ですが、自然分娩で産まれる場合には、赤ちゃんは産道でお母さんの菌を取り込みます。
産道の菌というのは腸内細菌と酷似していることがわかっています。
便秘によって腸内環境が悪くなっていると、赤ちゃんにもそれが受け継がれてしまう可能性があります。
だから出産前に便秘はできるだけ解消しておくことが大切です。
妊婦の便秘は妊娠中に解消しましょう!!
妊婦さんの便秘というのは、妊娠初期も妊娠後期も、それぞれに原因があることがわかりましたね。
胎児への影響もあるということなので、できるだけ妊娠中に便秘は解消してから、お産に臨んだ方が、お母さんがすっきりするだけではなく、赤ちゃんのためにもなります。
ということでここからは妊娠中にお腹の赤ちゃんに負担を掛けずにできる、安心な便秘解消法についてみていきましょう。
いったい妊娠初期からできる便秘解消法には、どんな便秘解消法があるのでしょうか?!
【妊婦の便秘食べ物での解消法①】こまめに水分補給!
妊娠中の便秘を食べ物で解消するためには、こまめな水分補給が大切になります。
水分補給が食べ物なのかどうかはさておき、妊娠中には身体全体の血液量が2kgも増えたり、羊水も作られたりするために、体内で必要な水分の量が増えます。
そのために便にまで回る水分が少なくなってしまい、便が硬くなって便秘が起きやすくなってしまいます。
ミネラルウォーターやカフェインレスのタンポポコーヒーやほうじ茶、野菜をたっぷり煮込んだスープなど、温かくて胃腸に優しく、カフェインなどの刺激物を含まない飲み物をこまめに取るようにしましょう。
冷たい飲み物は胃腸を刺激するので、コーヒーや緑茶や紅茶はカフェインやタンニンが豊富なので避けるようにしましょう。
【妊婦の便秘食べ物での解消法②】食物繊維を多めに!
妊娠中の便秘を食べ物で解消するためには、食物繊維を多めにとることも大切です。
食物繊維には、排便を促す効果があるので、便秘解消には欠かすことができないものですよね。
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があります。
どちらも排便を促す効果があるものですが、働き方や含まれている食材が違います。
水溶性食物繊維は、胃腸で吸収されません。便を柔らかくして、腸内環境を整える効果があります。海藻類や豆類、こんにゃく、ごぼうなどに含まれています。
不溶性食物繊維は腸の働きを活発にする効果があります。水分を腸の中で取り込んでふくらみ腸壁を刺激します。インゲン豆や小豆、えんどう豆、トウモロコシや大麦、ライムギなどに含まれています。
どちらもバランスよく摂れるように、食事のメニューを考えましょう!!
【妊婦の便秘食べ物での解消法③】乳酸菌を摂ろう!
妊娠中の便秘を食べ物で解消するためには、乳酸菌を摂ることもお勧めです。
乳酸菌には腸内の悪玉菌を抑えて、善玉菌を育て、腸内環境を整えてくれる役割があります。
乳酸菌が腸へ到達すると、腸内を酸性に保って、乳酸を作り出します。この乳酸が腸のぜんどう運動を活発化させることで、便通を良くしてくれるのです。
腸内の乳酸菌が足りなくなり、悪玉菌が増えると、便が腸内に滞留してしまいます。
ヨーグルトやチーズを食べると乳酸菌を手軽に多く摂取することができるので、毎日の食生活にぜひ取り入れたいですね!!
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【妊婦の便秘解消法④】生活習慣を整える
まず、妊娠初期の便秘を解消するために大切なことは、生活習慣を整えることです。
妊娠初期には、特に体がだるくなって、つわりも酷いので、昼間動けずに横になることも多く、夜寝つけなくなってしまう人もいます。
またつわりで吐いてばかりいて、食事の時間が乱れてしまう、ということもありますよね。
しかし、食事の時間や睡眠時間といった生活習慣が乱れると、それが食物繊維の少ないお菓子などをダラダラ食べ続けるような食生活にもつながり、便秘の原因にもなってきます。
妊娠初期で身体が辛い時でも、睡眠時間や食事の時間といった生活リズムを守ることを心がけましょう!!