産後の腹痛の原因は?
出産後の下腹部痛の原因にはいくつかあります。
出産後の体を元に戻すためのものから、病院に行って治療をしないといけないものまで…
いつまでこの痛みが続くのかと不安になることもあるでしょう。
そんな腹痛の原因と対処法を見ていきましょう。
産後の腹痛の原因 (1) 子宮収縮(後陣痛)
出産後、生理痛のような下腹部痛があることがあります。
これは、子宮が収縮することが原因です。
「後陣痛」ともいわれます。
子宮の疲労度が大きいと元の子宮に戻すのにより強い収縮力が必要とされるため、
より痛みが強いといわれます。
なので、子宮の疲労の大きい経産婦さんや多胎妊娠された方のほうが、
初産婦さんや単体妊娠の方より痛みが強くなる傾向があるとされます。
赤ちゃんが母乳を飲むことで分泌されるホルモン「オキシトシン」の影響で、
子宮の収縮が進むため、授乳すると痛みが増す…ということもありますが、
出産後の子宮の回復に必要なことです。
いつまでこの状態が続くのか…という不安があるかもしれませんが、
子宮の収縮は、大体1ヶ月くらいで完了するといわれています。
1ヶ月以上経ってもまだ下腹部痛が続くなら、「子宮復古不全」という状態かもしれません。
病院で診察を受けることが必要かもしれません。
どうしても痛みが続くようであれば、医師等に相談して痛み止めを処方してもらうことも可能です。
産後の腹痛の原因 (2) ストレス・疲れによる下痢など
出産後、病院から退院して待っているのは、新生児の子育てです。
新生児は、日中に起きて夜は寝る…といった生活をしません。
赤ちゃんによっては、1時間~2時間ペースで授乳したりオムツを交換したり
…という生活になります。
また、授乳やおむつ交換そのものもなれないことだったりしますよね?
その疲れやストレスから、過敏性腸症候群を発症してしまい、下痢や下腹部痛を起こす
……ということがあります。
いつまで起こりやすいかについては、子育てに慣れて、
ストレスが軽減されるまでは起こりえます。
また、出産後3ヶ月や4ヶ月経って、少し慣れてきたころだとしても、
それまでの疲れなどは残っているケースもあるので、油断は禁物です。
産後の腹痛の原因 (3) 悪露の影響
子宮収縮により、悪露という産後の子宮内に溜まっている
「血液や卵膜・子宮内膜などの不要になったもの」を体外に排出しています。
この悪露は、赤から茶色へ、その後黄色になり、徐々に量が減っていきます。
いつまで続くかは大体、4~6週間(1ヶ月~1ヶ月半)くらいだといわれています。
子宮収縮がうまくいかず、栄養豊富な遺留物が子宮内に残ってしまうと、
子宮内で細菌が繁殖してしまいます。
それが原因で、激しい下腹部痛を発症することがあります。
また、人によっては、出産してから3ヶ月や4ヶ月経った後にも関わらず、
下腹部痛を発症して病院で検査をしたら、原因は残っていた悪露だった…というケースもあります。
産後の腹痛の原因 (4) 便秘
これは、出産した場合だけではないケースもあるのですが、
「傷が痛みそう・開きそう」などといった理由で、排便をためらってしまうことがあります。
それが常習化すると、便秘になってしまいます。
また、出産後に授乳をすることによって、体内の水分が減ってしまい、脱水状態になります。