また、授乳後赤ちゃんを寝かせるときに、右向きに寝かせるほうがいいです。
胃から腸へ抜ける出口は体の右側にあります。
そのため、右向きに寝かせることで、胃から腸へとミルクを流しやすくできます。
また、万が一吐き戻した時の窒息の予防にも効果があります。
新生児(赤ちゃん)が嘔吐する原因(2) 幽門狭窄症
幽門狭窄症は、正式には、「肥厚性幽門狭窄症」という病気です。
胃の出口と腸がつながる部分の筋肉(幽門)が、厚くなり(肥厚)、
出口が狭くなる(狭窄)ことが原因でおこる病気です。
胃から腸への通りがよくないことが原因で、最終的に逆流を起こします。
また、その時に鼻からミルク・母乳が出てくることもあります。
生後2~3週間でミルクを嘔吐するようになり、生後1ヶ月くらいには、
授乳後、5分後くらいに噴水のような大量の母乳・ミルクを吐くようになります。
赤ちゃん自体の機嫌はいいですし、嘔吐の後もミルク・母乳は欲しがりますが、
噴水のような嘔吐を繰り返すことによって、体重が減り、栄養失調や脱水といったことにつながります。
赤ちゃん・新生児の嘔吐:幽門狭窄症の場合の治療などは?
噴水のような大量の嘔吐を授乳のたびに吐く場合は、病院に受診をお勧めします。
検査は、腹部の超音波検査が主に行われるようです。
そこで、幽門の状態を見て治療に入るケースが多いようです。
治療は、手術で行われることがほとんどのようです。
点滴で嘔吐によって失われたミネラルや体力などを回復した後で手術になります。
全身麻酔で手術を行います。
最近では、術後の傷が目立たないような手術方法で行ってくれるところが多いです。
翌日にはミルクを飲めるようになり、1週間程で退院するケースが多いようです。
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赤ちゃんが嘔吐する原因(3) 噴門弛緩症
胃の入り口の筋肉(噴門)が生まれつき弱かったり、しまりが悪いことでおこる病気です。
入口の筋肉が弱いため、どうしても逆流しやすくなることが嘔吐の原因です。
1歳くらいまでの赤ちゃんによくある病気で、
噴門の筋肉が発達する2歳くらいには自然に治ることも多くなるといわれています。
主な症状としては、
口から垂れるようにだらだらと嘔吐することが主な特徴です。
噴水のように大量に噴き出すことはあまりないでしょう。
また、入り口が緩いため、寝かせたり少し動かしただけでもミルク・母乳を吐くことが多いです。
赤ちゃん自体の機嫌もよく、食欲もあり、便も普通の状態と変わらないの一般的です。
あまり繰り返すようなら、病院への受診をお勧めします。