カンジダ菌は健康な人の身体にもいるもので、疲れたり、風邪などで体調を崩した時に、免疫系が崩れることで発症します。
また外陰部を洗い過ぎて、常在菌のバランスを崩すことも原因の1つとなります。
治療は婦人科で抗真菌剤の塗り薬か飲み薬、膣錠を処方してもらい治します。
市販薬では治らないので、受診することが大切です。
【おりもので分かる病気②】細菌性膣炎
乳白色でヨーグルトのようなおりものが増えて外陰部のかゆみがひどくなったら、細菌性膣炎かもしれません。
細菌性膣炎というのは、膣の中の常在菌で健康を保ってくれている乳酸菌が減って、普段は悪さをしない細菌が悪さを始めることで起こります。
原因となっている細菌は1種類とは限らず、複数いることが多いのですが、治療は抗菌剤の膣錠か、症状が重い場合には飲み薬も使います。
何度も繰り返すことが多いので、局部を清潔に保つなどの予防策が大切になります。
【おりもので分かる病気③】トリコモナス膣炎
悪臭のある、泡だった状態の黄色や薄い灰色のおりものが出るときには、トリコモナス膣炎の可能性があります。
トリコモナス膣炎というのは、トリコモナス原虫が女性の膣内に侵入して増殖することで起こる性感染症です。
まれに、お風呂やトイレなど、不特定多数の人が共有する場所で感染することもありますが、主な感染ルートは性交渉となります。
放置しておいても、自然治癒することはまずないので、病院で治療をすることが大切なります。
放置しておくと、膣の中だけではなくて子宮や卵巣にまで影響が及び、不妊や早産の原因となってしまうこともあります。
トリコモナス膣炎は早期に治療することで重症化を防ぐことが可能です。ピンポン感染を防ぐために、パートナーと一緒に治療を進めていきましょう。
【おりもので分かる病気④】淋病
黄色から黄緑色のドロッとしたおりものが出るときには、性感染症の中でも代表的な淋病の可能性もあります。
淋病はクラミジアに次いで日本で感染者が多い性感染症です。
男性は、比較的症状が出やすいのに対して、女性で症状が出る人は1割から2割程度しかいないとも言われています。
しかし放置しておくと、母子感染で子供にも感染させるリスクが高まるほかに、HIVや他の性感染症の感染リスクが高まります。
おりものの状態なので、何かおかしいと思ったら、速やかに病院で検査を受けることが大切です。
【おりもので分かる病気⑤】クラミジア感染症
日本で一番多い性感染症が、クラミジア感染症になります。
黄色っぽくて粘り気がある膿みのようなおりものの量が増えた時には、クラミジア感染症の可能性があります。
クラミジア感染症も、男性は比較的、排尿痛などの症状が出やすいのに対して、女性はなかなか症状が出にくいのが特徴です。
しかし、放置しておくと、不妊症や無排卵月経になってしまうので、何かおかしいと思ったら早期に病院で検査をして治療を始めることが大切です。
また、パートナー間でのピンポン感染で繰り返すことも多いので、パートナーと一緒に治療を進めることも大切です。
【おりもので分かる病気⑥】子宮頸管ポリープ
おりものに血が混じって、茶褐色のおりものが出るときには、子宮頸管ポリープの可能性もあります。
子宮頸管ポリープというのは、子宮内膜がキノコのように発達して、子宮口の外まで出てきてしまうことです。
子宮頸管ポリープができる原因には、子宮内の炎症や、出産、流産や、女性ホルモンのエストロゲンの影響もあると考えられています。
自覚症状がない場合には、特に治療はせずに経過観察をすることが多いのですが、出血が頻繁に起こるようであれば切除することもあります。