調理師免許を持っていなくても飲食店の厨房で働けるの？

この食品衛生責任者は調理師免許を取得すると一緒に取得できる資格なのですが、食品衛生責任者は単体でも取得が可能です。

取得方法も試験があるわけではなく、1日数時間の講習を受けるだけなので非常に簡単です。

しかし、簡単だからといって適当にしてもよいわけではなく「責任者」という名前がついているからこそお店でなにかあった時には責任を取らなくてはいけないこともあります。

こちらはあまり聞いたことがない資格なのではないでしょうか。「防火管理者」は、その名の通り設備の防火管理を行う管理者のことで、国家資格となっています。

火災を防止し、万が一に火災が起きてしまった場合に避難や消火活動を率先して行う役割を担っています。

飲食店は、「特定用途」の防火対象物として設定されています。お店の収容人数が30人以上である場合、飲食店には防火管理者を配する必要があります。

防火管理者の資格は、防火管理講習を受けたあと、消防署に届出を出すことで取得できます。延床面積により取得が必要な資格が変わります。

• 収容人数30人以上「延べ面積が300㎡未満」の飲食店の場合は…乙種防火管理講習
• 収容人数30人以上「延べ面積が300㎡以上」の飲食店の場合は…甲種防火管理講習

お店の開業や、飲食店で働くのに調理師免許は必ずしも必要でないことがわかりました。ですが、調理師免許を持っておくことは、最初にご紹介した通り社会的な信用を得られるメリットもあります。

先程ご紹介したとおり、調理師免許の取得方法の条件には、「1日6時間以上さらに週4日以上という条件下で、2年以上の継続した調理の実務経験」というものがあります。

ただし、飲食店であればどんな内容でも良いわけではありません。調理師免許の取得に必要な実務経験を得られる飲食店の仕事をご紹介します。

まず旅館や簡易宿泊所を含む飲食店全般は実務経験になる調理スタッフです。

ただし、飲食店の接客業務では、実務経験としては認められません。同じく運搬・配達業務、食洗器洗浄などは実務経験として認められません。

あくまで、調理スタッフとして直接、調理に携わっていることが条件となります。

学校や病院の給食施設でお仕事をすると実務経験になります。給食施設としては、事業所、社会福祉施設、自衛隊、寮なども含みます。

ただし、すべての学校や病院などの給食施設で対象になるわけではありません。

学校や病院などの給食施設の場合、継続して1回20食以上、または1日50食以上調理している施設で働くことが必要になります。

学校や病院で実務経験を積みたい方は、このような条件に注意しましょう。

魚介類販売とは、魚介類を生きたまま販売する営業許可を受けた施設のことです。ただし、販売のみの場合は、実務経験としては認められないので注意しましょう。

こちらも魚をさばいたり、実際に調理する仕事に携わっている必要があります。生きた魚をさばく経験や衛生管理などが学べるので一石二鳥ですね。

そうざい販売は、そうざい製造業の営業許可を得た施設での勤務です。

佃煮を含む煮物や炒め物・焼物・揚げ物・蒸し物・酢の物または、和え物などを製造する課程に携わっていることが必要です。お惣菜なので、様々なお料理の作り方が学べるでしょう。

こちらももちろん、販売や運搬だけの業務では実務経験として認められません。

飲食店の厨房で働くことに向いている人はどんな人なのでしょうか。自分の性格と照らし合わせながら読んでみてください。

飲食店の厨房の仕事内容は皿洗いや、食材の下処理、調理など単純そうでありながらもとても神経を使う仕事ばかりです。

普段自宅で友人や家族に料理をふるまうのとはちがって、お客様からお金をもらって料理を提供するため雑に作ったり適当にすることができません。

そのため、普段から几帳面できっちりとした行動や仕事ができる人は飲食店の厨房での仕事に向いています。