妊娠20週目の胎児の変化(4)五感のめざましい発達
妊娠20週目の胎児の変化の4つめは、五感のめざましい発達です。
五感とは視覚、嗅覚、味覚、触覚、聴覚の5つの感覚のことをいいます。とっても不思議なことのようですが、赤ちゃんは妊娠20週目を過ぎるとお腹の中ですでに色々な刺激を感じて過ごすことができるようになります。
お腹の中の胎児に対して絵本を読み聞かせたり音楽を一緒に聞いたりすることを胎教といいますが、実際に妊娠20週目を過ぎた赤ちゃんは外界からの刺激を体全体で受け止めていることが分かっています。
赤ちゃんはお母さんの心臓の音と一緒にお母さんの声やお父さんの声をよく聞いています。お腹の中で赤ちゃんに快適に過ごしてもらうためには、夫婦喧嘩や言い争いをしないように穏やかに過ごすことが大切になります。
家事や仕事などで無理をしすぎてしまい、母体であるお母さんが腹痛などでツラい思いをしていると、お腹の胎児も不安な気持ちになるかもしれません。また腹痛でお腹が張ると子宮が収縮して胎児も苦しい思いをしてしまうかもしれません。
妊娠20週目は色々なことが分かるようになってきた赤ちゃんのためにも、妊婦であるお母さんが幸せに過ごすことが大切になります。
妊娠20週目の胎児の変化(5)睡眠時間の安定
妊娠20週目の胎児の変化の5つめは、睡眠時間の安定です。
胎児はお母さんのお腹の中で寝たり起きたりを繰り返しています。今までは胎児が眠る時間はバラバラで、寝る時間と起きている時間がはっきりと区別されていませんでしたが、妊娠20週目を過ぎるとその胎児の睡眠が次第に安定してきます。
妊娠20週目を過ぎると胎動も激しく感じるようになりますので、腹痛かと思うほどお腹が動くときは胎児が起きている時間で、逆に拍子抜けするほどお腹が動かない時は胎児が眠っている時間だと分かるようになります。
時々お母さんが寝ようとした瞬間に胎児が起きて動き始めることもあり、苦笑いしてしまうこともあるかもしれません。胎児が起きている時の腹痛かと思うような胎動は、今日も赤ちゃんが元気に過ごしているんだなと知るためのバロメーターになりますね。
妊娠20週目の胎児の変化(6)しゃっくりを始める
妊娠20週目の胎児の変化の6つめは、しゃっくりを始めることです。
何とも可愛らしいことですが妊娠20週目を過ぎた赤ちゃんは、お母さんのお腹の中でしゃっくりを始めるようになります。
お腹の赤ちゃんがしゃっくりをしている時はいつもの胎動と違ってお腹が小刻みに揺れるように動いたり、同じ感覚でその揺れが続きます。
胎児がしゃっくりをする原因は色々ありますが、お腹の中で羊水を飲んだり吐き出したりする時に時々起きる痙攣ではないかと言われています。
胎児がしゃっくりをするタイミングは赤ちゃんによって違います。よくしゃっくりをする赤ちゃんもいれば、あまりしゃっくりをしない赤ちゃんもいます。
しゃっくりはエコー画像を見ている時に確認できることもあります。小さな体でしゃっくりをする姿は人間そのものです。お母さんは赤ちゃんに対してますます愛しさがこみあげてくることでしょう。
妊娠20週目の胎児の変化(7)性別が確定
妊娠20週目の胎児の変化の7つめは、性別が確定することです。
お腹の中の胎児の性別が気になる人はたくさんいます。赤ちゃんの性別が女の子だったらママ似かな?性別が男の子だったらパパ似かな?と妊娠初期から胎児の性別を想像している人も多いことでしょう。
胎児の性別は一般的に妊娠20週目を過ぎるとはっきりと区別できるようになると言われています。性別を確認する方法は色々ありますが、性別を見る上で最も分かりやすいのが性器の違いです。通常はエコー写真で産婦人科医が胎児の性別を判断することになります。
産婦人科医では早くから胎児の性別をお母さんに教えてあげようとエコーでの確認を頑張ってくれることもありますが、あまり早い時期に胎児の性別を判断するのは間違いの元となります。胎児の性別は妊娠20週目以降に確認するようにしましょう。
また妊婦さんであるお母さんの中には胎児が産まれてくるまで性別は知りたくないと考える人もいます。胎児の性別は生まれた時のお楽しみにとっておきたいという人は、医師にその旨を伝えておくことをオススメします。
妊娠20週目の妊婦が注意したい5つの事とは?
それでは最後は妊娠20週目の妊婦のお母さんが注意したい事についてご紹介致します。
上記でもご紹介したように、妊娠20週目は安定期と呼ばれており母体や胎児の体調などが比較的落ち着いている時期になりますが、実際はこの時期には注意したいことが幾つかあります。
次は妊娠20週目の妊婦のお母さんが流産や早産にならないために、特に注意したい5つの事を詳しくご紹介します。安心安全な妊娠生活を送るためにぜひご覧くださいね。
妊娠20週目の妊婦が注意する事(1)妊娠高血圧症候群
妊娠20週目の妊婦が注意する事の1つめは、妊娠高血圧症候群です。
妊娠高血圧症候群とはその名の通り妊娠中に発症する高血圧のことです。詳しくは妊娠20週目以降から産後12週目までに起こる高血圧をいいます。さらに妊娠高血圧症候群では尿にたんぱくが下りることもあります。
この妊娠高血圧症候群はなんと妊婦の20人に1人は発症すると言われており、決して珍しい病気ではありません。
妊娠高血圧症候群を発症すると母体は腎機能や肝機能の障害が出ることがあり、ひどい時は脳出血やけいれんなどを引き起こすこともある怖い病気です。またこの病気になってしまうと胎児の発育不良が起こったり、胎児の成長に必要な酸素や栄をがうまく送ることが出来なくなるケースもあります。
妊娠高血圧症候群になってしまう原因は、妊婦がもともと血圧が高めだった場合や高齢出産などが影響すると言われています。またさらに妊娠中に体重増加が激しいことなども原因になります。
もともとの持病や年齢などは仕方がないことかもしれませんが、体重増加は自分の意志で対処することが可能です。妊娠中は体重増加が激しくならないように十分注意しましょう。