また、血液量が増加することで、血管が押し広げられることで、妊娠8ヵ月目に入った頃から血圧が高くなってしまうママも少なくありません。
いつもよりも多少血圧が高い程度であればこの時期には仕方がないことなのですが、人によっては妊娠高血圧症候群になってしまう人もいます。
今までの妊婦検診では、血圧にも尿淡白にも何も異常がなかったのに、突然妊娠後期に入ってから妊娠高血圧症候群と診断されてしまう妊婦さんも少なくありません。
妊婦健診で何も異常がないからといって、自分の好物ばかりを食べていたり、味の濃いものを食べていたりする人が、妊娠8ヵ月から9ヵ月に入って妊娠高血圧症候群と診断されることが多いようです。
少なくとも出産後に授乳が終わるまでは、赤ちゃんのことも考えて、塩分の取りすぎや水分の取りすぎ、カロリーの取りすぎは控えるように気を付けましょう。
【妊娠32週目のママの様子④】母乳が出る人も!
妊娠32週目の頃は、体の方も出産や、出産後に始まる授乳の準備を始めています。
この時期には、ママの乳首の先から母乳が出る人もいます。
母乳が出てきたということは、乳腺からお乳を出す準備が出来たということなので、母乳がにじみ出てきたとしても心配は要りません。
ただ、乳首がかぶれたりしないように、清潔なコットンなどでこまめに拭き取って、清潔を保つようにしましょう。
【妊娠32週目のママの様子⑤】後期つわりで食欲不振に…
この時期には、後期つわりに悩む妊婦さんも少なくありません。
つわりによる吐き気やむかつきというのは、遅くとも妊娠20週目ぐらいには完全に終わっている人が多いのですが、妊娠8ヵ月に入った頃から、大きくなった子宮に胃腸が圧迫されて、消化不良を起こしたり、吐き気やむかつきを感じるようになる人が出てきます。
特に、胃腸炎などになっていないのであれば、この時期の吐き気やむかつきというのは、特に心配することはありません。
ただ妊娠初期のつわりとは違い、この時期は赤ちゃんが脂肪を蓄えていくとともに、来るべき出産に向けてママも体力を温存しなければならない大切な時期になるので、全く何も食べないというわけにはいきません。
消化のよいものを、食事の回数を分けて食べる様にしましょう。
【妊娠32週目のママの様子⑥】動悸や息切れが…
妊娠32週目の頃になると、動悸や息切れに悩まされるママが増えてきます。
この時期に動悸や息切れを起こしやすくなる理由は、大きくなって子宮が、みぞおちよりも上の方までせり出してきてしまうことで、横隔膜や肺までも圧迫するようになってしまうからです。
これは、出産して子宮がしぼむまで終ることはありません。
動悸や息切れがひどいと、ママの体のストレスになり、赤ちゃんにもストレスが伝わってしまいます。
あまり無理をせずに、こまめに休憩を入れるなどして、体に無理をかけないようにしましょう。
【妊娠32週目のママの様子⑦】便秘が…
妊娠32週目の頃になると、便秘に悩むママも増えてきます。
便秘がひどいと腹痛も起きたりして、お腹に負担がかかりますよね。
この便秘や腹痛の原因というのも、大きくなりすぎた子宮にあります。
子宮が胃腸を圧迫することで、腸の中で便が移動しにくくなってしまうことが便秘や腹痛の原因となります。
便秘や腹痛といえば、食物繊維や乳酸菌の摂取が大切ですが、この他にも特に水分不足になると便秘になりやすくなるので、1日に2Lを目安にしてこまめな水分摂取を心がけるようにしましょう。
【妊娠32週目のママの様子⑧】転倒には要注意!
妊娠32週目の頃になると、お腹が大きくせり出してくる上に、お腹の赤ちゃんの体重は2kgを超える赤ちゃんも出てきます。
2リットルのペットボトルを常にお腹に抱えて歩いていたらどうなるでしょうか。
この時期のママの体というのは、まさにその状態で24時間生活しているのです。
当然体のバランスも悪くなる上に、せり出したお腹で足元が見えづらくなっているので、転倒する危険が高くなっています。
階段を上る時には必ず手すりに掴まる、無理に早足では歩かないなど、転ばないように気を付けることが大切です。
【妊娠32週目のママの様子⑨】お腹の張りは?
妊娠8ヵ月に入るとお腹の張りも強く感じる時も出てきました。
時には、本陣痛がきてしまったのかと思うほど、我慢が出来なくなるぐらいお腹の張りや腹痛が強くやってくる人もいるようです。
この時期のお腹の張りや強い腹痛は、前駆陣痛といって、本陣痛の準備運動のようなものです。
本陣痛の時には、初産の人では猛烈な腹痛が起きて、10時間以上強くお腹の張りを起こさなければならないために、今からお腹の張りを起こすための練習を体がしているのです。
時には、我慢が出来ないほどお腹の張りや腹痛を感じて辛いこともあるかもしれませんが、このお腹の張りや腹痛は本陣痛がやってくるまで続くお腹の張りや腹痛なので特に対策できることはありません。
お腹の張りや腹痛を強く感じる時には、無理をせずに休むなどして、体に負担をかけないようにしましょう。
お腹の張りや腹痛を強く感じるとき、本陣痛と前駆陣痛の違いはどのようなものなのでしょうか。
前駆陣痛はお腹の張りのやってくるタイミングが不定期になります。
一方で、本陣痛はお腹の張りが定期的にやってくるようになります。
妊娠32週目でもしも本陣痛が起きてしまうと、早産になってしまいます。
あと5週間ほどはお腹の中にいてもらった方が、赤ちゃんのためにもいいので、お腹の張りが定期的になったと思ったら、すぐに病院に連絡を入れて指示を仰ぐようにしましょう。