教習所の事務の仕事内容ってどんな感じ?
女性人気の高い職種といえば事務。なかには、教習所の事務員として働きたいと考えている人もいるのではないでしょうか?
ここでは、教習所の事務ではどんなことをするのか詳しく解説していきます。
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大きく分けて仕事は6つ
教習所により多少仕事内容に差はありますが、教習生の入校手続き、配車業務、送迎、仮運転免許証の交付、卒業証明書の交付など、教習生の入校から卒業までをサポートします。
また、高齢化社会に伴い高齢者の免許更新のための講習、認知機能検査も行っています。その他、企業向けの講習、ペーパードライバーのための講習もあります。
働く職員の年齢や人数は
都市部かそれ以外かによって年齢は差があります。免許を取るような若い人がお客様となるため、40代までの職員が望ましいです。
人数は仕事の量に応じて、少ないところでは4人程度で交代で働いています。
勤務時間はどれくらい?
教習所は朝から夜まで営業しているため、スタッフは1日働く必要があります。といっても毎日同じ人が1日働いているわけではなく、朝から夕方までの勤務、お昼から夜までの勤務、朝から夜までの1日勤務というようにシフト制のところもあります。
繁忙期、閑散期の差が大きく、勤務時間も変動があります。
教習所の事務の1日のスケジュールは?
1日の仕事の流れはどのようなものでしょうか?教習所の規模や勤務形態によって違いがありますが、ここでは教習所で働く事務員の一般的なスケジュールをご紹介します。
午前中(受付・配車業務)
高齢者の講習がある日は受付から始まり、申込書の記入や料金の支払対応をします。教習所の時間は学校のように1時間目、2時間目という単位で動いているため、次の時間のインストラクターと教習生の割り当てを毎時間行わなくてはいけません。
この際、運転の教習は各教習所により教習順序が決まっており、その順序に間違いがないか、内容が前後していないか、適正資格者が教習を行っているかなどを細かくチェックします。
午後(修了検定・仮運転免許証の交付・卒業検定)
検定を毎日行っている教習所は、午後は全て証明書や仮免許証の発行業務をしています。曜日により検定をしていない日がある教習所もあります。
夕方〜夜(配車業務・社用で警察に向かう・翌日の準備)
夕方から夜は平日であれば学校や仕事が終わってから来る教習生がいるため、その都度対応します。ほかにも、入校してくる方への説明や、翌日の送迎車を利用する教習生への組み合わせなども行います。
最終時間は翌日の配車準備、受付準備、当日の片付け、戸締まりなどをして終了です。時間割には学科教習があるため、受講者の印鑑を押したり電話対応を行ったりなど、事務というよりはフロント営業に近いでしょう。
教習所の事務の給料や年収は?ボーナスはある?
就職・転職活動の際、仕事内容はもちろん給与面も考慮して決めたいですよね。早速、教習所で働く事務員の給料や年収、ボーナスなどの待遇について見ていきましょう。
毎月の給料は?
教習所のある地域によって給与額に大きく差が出ます。事務の給料は低めで、目安としては大卒の一般企業の新入社員の初任給よりも4万円程度少ないといったところでしょうか。正社員であれば社会保険、雇用保険、厚生年金などは整っています。
ボーナスはどれくらい?
ボーナスは年2回あり、それぞれ夏と冬です。会社の業績により変動があります。業績が悪ければ毎月の給料よりも少なめです。
残業はたくさんある?休みは?
一般企業の、仕事が終わらないための残業とは意味合いが違っています。1日8時間以上の勤務は基本的に残業がつきますが、シフト制のところは、8時間以上の勤務が週1回以上はあります。残業というよりそういう勤務だと捉えるといいでしょう。
仕事が終わらないための残業は繁忙期は必要かもしれません。
教習所の事務のやりがいや魅力は?
幅広い業務で教習生をサポートする事務員ですが、どんなところにやりがいや魅力を感じているのでしょうか。モチベーションを高めるためにもチェックしておきましょう。
体力面
内勤のため、体力があまりなくても働けます。勤務時間は長いですが、走り回ることがないため、勤務時間の長さに慣れればそんなに体力は必要ありません。
体が健康だということは全てに置いてメリットがありますが、体力は人それぞれのため、体力勝負が厳しい人には挑戦しやすい仕事です。
特殊な仕事ができる
各証明書の発行業務はどこでもできるものではありません。県の公安委員会指定のもと、委託された業務のため、発行には全て番号がある上に管理されています。教習所は警察とも関わりがあるため、事務のなかでも特殊な仕事といえるでしょう。
若いお客さんからの刺激
これから県外へ出て新しい生活を目前にした高校生や、キャンパスライフを楽しむ大学生が多いため、教習所内は活気があります。近年では教習以外にイベントをする教習所が増えており、人と人との繋がりを大事にしています。
若い人と接するため自然と自分のアンテナも若い方へ張るようになります。
教習所の事務に向いてる人は?
どんな人でも性格に応じて合う・合わない職種というものがありますよね。では、事務職の場合どのような人が向いているのでしょうか?
ここでは、教習所の事務員として適性がある人の特徴をご紹介します。就職や転職活動で悩んだとき、ぜひ参考にしてみてくださいね。
接客が好き
パソコンに向かって書類を作るというよりは接客が主です。もちろんパソコンもできなくてはいけませんが、教習生から教習内容についてわからなくて困ったことがあればフロントが尋ねられます。
指導方法はインストラクターが教えますが、予約の取り方や申し込みの方法、授業の受け方など、細かなことは事務員がサポートします。
注意深く間違いなど見つけられる
書類ひとつひとつが重要なものです。発行番号がずれたり抜けてしまったり、間違った車種の証明書を作ってしまうと教習所自体が処分を科され、営業停止となります。
日頃から注意深く、細かく見る癖をつけて業務にあたれる人が理想です。
コミュニケーションが取れる
事務員同士のコミュニケーションはもちろん、インストラクターとの意志疎通が図れることが必要です。教習のことで問題が起こった場合保護者の方から連絡がある場合もあります。
事務員は直接電話で話すため、インストラクターに状況を伝えなくてはいけません。日頃から教習生の様子について、それぞれの立場から話す機会をもつことが大切です。
教習所の事務の大変なところは?
教習所の事務員として働いていると、パソコンで作業をする以外に人と接する機会も多いです。そのため、教習生に迷惑がかからないよう適切なコミュニケーションを心掛ける必要があります。
例えば、困っている教習生がいたら積極的に声をかけたり、想定外の出来事にも臨機応変に応じたりと常に周りをよく見ながら冷静に行動しなくてはいけません。教習生の年齢も幅広く、その方に合った柔軟な対応が求められます。
快適に過ごせる環境づくりとして、いくつもの業務を同時に進めるというのは大変なこと。ですが、教習生から直接「ありがとう」という感謝の言葉をもらえたときは何よりの励みになりますよ。
教習所の事務になるにはどうすればいい?
教習所の事務員になるためには具体的にどうすればいいのでしょうか?ここからは、事務員を目指している方に向けて、何か特別な資格やスキルが必要なのか解説していきます。
必要な資格はある?
特に資格は必要なく、未経験でのスタートや転職経験者が多いです。主に専用のソフトを使って業務にあたります。
ただ、近年ではSNSで写真をアップすることも多いので、Illustratorなどの画像加工ソフトが扱えると重宝されます。Word、Excelのスキルも強みになりますが、全くパソコンを触ったことがないというひとでなければ大丈夫でしょう。
年齢制限はある?
基本的に年齢制限は定められていませんが、実際に教習所の事務で働いている方として20~30代が多いようです。年齢的なバランスを考えて50代の方を採用するケースもあるなど、所内の雰囲気や方針によって異なります。
幅広い年代の方が活躍されているため、年齢よりも仕事の能力や周りとコミュニケーションが取れることの方が重要視されているといえますね。
教習所の事務のキャリアアップや転職は?
業務内容が自分に合わなかったり、人間関係で悩んだりすると「辞めたい」と思うときがありますよね。転職するにしても、今までの経験を活かして働きたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
ここでは、転職を目指している方のために教習所での経験やスキルが活かせる仕事をご紹介します。キャリアアップを目指している方、転職先について悩んでいる方はぜひ参考にしてみてくださいね。
事務経験が活かせる企業の一般事務
今までの事務経験を活かしたいのであれば、一般企業の事務職を目指してみてはいかがでしょうか。
企業にもよりますが、事務の仕事というのは書類作成やデータ入力を任されることが多いですよね。そのため、教習所で培った正確性や効率性というのは、ほかの事務職においても役立つといえます。
手続き書類や卒業証明書の作成といったPCスキルはもちろん、教習生を把握するためのスケジュール管理能力も事務職を受ける際の強みになるはずです。面接ではそういったエピソードを交えて、業務にしっかり取り組めることをアピールしてみましょう。
接客スキルが活かせるホテルフロントや企業の受付
教習所の事務というのは、窓口対応も多くコミュニケーション力がないと務まりません。そのスキルは、ホテルのフロントや企業の受付といった仕事にも活かすことができます。これらのサービス業は顧客と接することを中心とした仕事なので、教習所での来客対応といった経験がきっと強みになるはず。
履歴書には「今までどれくらい教習生の対応をしてきたか」、「丁寧かつ分かりやすく伝えるためにどのような工夫をしたのか」などを書いて企業にアピールしてみましょう。
ホテル業界というのは、ほかのサービス業と比べて給料が高いところが多いようです。事務職以外のオススメとして、転職先の候補に入れてみてはいかがでしょうか。
まとめ
教習所の事務はどんな仕事か、イメージできたでしょうか?自分が教習生として通っているときには特に意識はしていなかった仕事かもしれません。
専門職ではないため、特別な資格は必要ありません。ですが、どの仕事でも基本的な一般常識や、社会人としてのルールを知っていることは大切です。
さらに自分の強みになることがあれば、就職や転職を考える上で挑戦しやすいのではないでしょうか。