研究内容に入る前に、まず双子の「一卵性」と「二卵性」についてお話ししたいとおもいます。
「一卵性」とは1つの卵に2つの精子が同時に受精し、妊娠した場合、
「二卵性」とは同時に2つの卵に2つの精子が受精し、妊娠した場合です。
遺伝子についても、一卵性の双子は遺伝子情報もほぼ同じと言われています。
それに対して二卵性の双子は遺伝子情報は半分同じ、半分違うといわれています。
そのため、顔は一卵性の双子のほうが二卵性に比べそっくりだといわれています。
では性格も一緒なのでしょうか?
性格は遺伝するのか? 研究結果は?
「一卵性の双子」と「二卵性の双子」を比較する際に、
性格を①知能 ②外向性 ③神経的傾向3つの分類に分けて比較を行いました。
研究の結果、
3つの分類すべてにおいて二卵性の双子より一卵性の双子のほうが高い一致性を示した
という結果が出ました。
このことから、性格は遺伝と大きく関わりがあるという結論に至りました。
では、どのくらい性格は遺伝するのか
上記で述べたように、性格が遺伝に大きく関係があるのなら、どれほどの遺伝で性格が決まるのでしょうか。
20年前のアメリカの研究結果では「性格は遺伝によって2/3決まる」と言われてきました。
2/3って半分以上ですよね。
こんな結果を聞くと、妊娠した時点で性格は決まっているのだから努力しても仕方ない。と半ば諦めてしまいそうになりますよね。
自分の性格の悪さは親譲りだから仕方ない。と諦められますか?
自分の子は私の性格を遺伝したから仕方ないと納得できますか?
私も子育てしている身です。
正直私の性格を受け継いだために我が子が人生でつまづいたら・・・。
私の性格の悪さを遺伝してしまったら、考えただけでちょっと嫌ですよね。
でも安心してください。「性格は遺伝する?」の見出しの際にお話ししたように、現在では「性格は遺伝と環境の両方の影響を受ける」と言われているのです。
では次に性格と環境について詳しく調べていきましょう。
性格において環境が影響する部分
神経質な環境で育った子は神経質だ。
と聞いたことはありませんか?
自分が几帳面だと周りから「両親も几帳面?」と聞かれたことがある人もいるのではないでしょうか。
確かにそれは親からの性格を遺伝したからかもしれません。
では、こちらの考えはどうでしょうか?
「内気で、恥ずかしがり屋な子が、多くの友達ができたことで陽気で明るい子になった」
「明るかった子が、何かのトラブルによって内気な子になってしまった」
誰しも一度は何かをきっかけに変化が起こった経験あるのではないでしょうか。
そのように考えると性格の地盤は親からの遺伝かもしれませんが、育った環境、きっかけによって性格は変化するということも考えられると思います。
■参考記事:女嫌い・ファザコンは親の影響なの?コチラも参照!