第31位:桐野夏生
ハードボイルドやミステリーの分野で活躍する女性作家の桐野夏生さん。普通の人が壊れていく様や、人間が密かに抱いている闇や狂気の描写に定評があります。
おすすめ3作品「OUT」「グロテスク」「東京島」
おすすめ3作品はどれも、実際に起きた事件を下敷きにして描かれています。ボリュームがあり、ショッキングなシーンもあるのですが、物語にぐいぐい引き込まれていきます。どの物語の主人公も、最初は普通の女性。だからこそ他人事ではない怖さが感じられるのではないでしょうか。
第30位:森見登美彦
京都を舞台に、学生たちの青春をファンタジックに描いた作風で人気の森見登美彦さん。その幻想的な世界観は、読者をしばし夢の世界へ誘ってくれます。
おすすめ3作品「夜は短し歩けよ乙女」「有頂天家族」「恋文の技術」
狸が主人公の「有頂天家族」、主人公の男女を恋と事件が待ち受ける「夜は短し歩けよ乙女」、手紙を書きまくる男の物語「恋文の技術」と奇想天外に思える内容が並びますが、読み始めるとその独特の世界観に魅了されます。読後感も温かいので、寝る前の1冊にいかがでしょうか。
第29位:湊かなえ
後味の悪さを特色とするミステリー「イヤミス」の分野で高い人気を誇る湊かなえさん。「どの登場人物にも必ず履歴書を作る」という徹底したキャラ設定をもとに、物語を作っているというエピソードがあります。
おすすめ3作品「告白」「少女」「サファイア<短篇集>」
映画化もされた長編「告白」「少女」は冒頭からインパクトが強いうえに、ラストに衝撃の展開が待ち受けています。短編集では人間の愛や罪を、幻想も交えて描いています。どちらも物語の世界に振り回されたい方におすすめです。
第28位:吉本ばなな
女性らしい美しい世界観で、海外からも高い人気を集めている吉本ばななさん。数多くのベストセラーの中からおすすめの3冊を厳選しました。
おすすめ3作品「キッチン」「TUGUMI」「デッドエンドの思い出」
少女2人の心の交流を描いた「TUGUMI」、大切な人を失っても前を向いて生きようとする強さを描いた「キッチン」は、映画にもなりました。切ない物語を集めた短編集「デッドエンドの思い出」も隠れた名作として人気ですよ。
第27位:井上ひさし
劇作家・放送作家としての一面も持つ井上ひさしさんは、圧倒的な日本語の知識と温かくユーモラスな作風で、多くの読者を魅了してきました。
おすすめ3作品「吉里吉里人」「父と暮らせば」「十二人の手紙」
おすすめの3作品は長編小説の「吉里吉里人」、戯曲の「父と暮らせば」、短編集の「十二人の手紙」とジャンルは分かれています。しかし物語に仕掛けや言語への考察が散りばめられている点は、共通しています。井上ひさしさんの作品を通じて、改めて「ことば」について考えてみるのも味わい深いですよ。